【レビュー】成田 悠輔著|22世紀の民主主義|*民主主義オワコンの理由

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ぼく

それにしても円安どこまで進むのかな…
日本はどこまで持ちこたえられる…
日本の将来は大丈夫なの?

この記事は、こんな疑問を持っている人向けに発信していきます。

こんな人におすすめ!
  • 給与が上がらずいつも将来が不安な人
  • 自分の子どもたちの将来を心配している人
  • 日本の民主主義大丈夫?と思っている人

失われた30年日本の平均賃金は30年間ほぼ横ばいと言われてるいる。また、昨今の円安による各企業の収益悪化、個人には、光熱費の高騰に代表される物価高が猛威を振るい始めた。

日本は、いったいどこへ向かっているのだろうか?いったいこれからどうすれば良いのか?こんな疑問を感じている人も多いのではないでしょうか?

そんな日本の将来に対する不安に明快に答えてくれる興味深い本が発売された。

それは、東京大学卒、イエール大学助教授である成田悠輔氏『22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる』です。

成田氏の専門は、データサイエンティストで、ソニーを始め、様々な企業と提携をされており、各種メディアでもいまもっとも注目されてるひとりです。

成田氏は、本書の中で、この本の再利用について切り抜くなりパクるなりリミックするなり自由にしてほしいと勧めています。理由は、自分の功績より、世界の政治がちょっとでも変わることが楽しいからです。

よって、当記事では著者の言葉を尊重しつつ、解説していきます。

それでは、早速本書のポイントを覗いてみましょう!

この記事を書いた人
ぼく
目次

結論(民主主義オワコンの理由)

  1. 民主主義国に起こっていること
  2. 民主主義の調整、改良方法
  3. 民主主義からの逃げ方
  4. 新たな民主主義

本の概要:成田悠輔著『22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる』

●著書 成田悠輔
○夜はアメリカでイェール大学助教授、昼は日本で半熟仮想株式会社代表、専門は、データ・アルゴリズム・ポエムを使ったビジネスと公共政策の想像とデザイン
○ウェブビジネスから教育・医療政策まで幅広い社会課題解決に取り組み、企業や自治体と共同研究・事業を行う。
東京大学卒業(最優秀卒業論文に与えられる大内兵衛賞受賞)、マサチューセッツ工科大学(MIT)にてPhD取得一橋大学客員准教授、スタンフォード大学客員助教授、東京大学招聘研究員、独立行政法人経済研究所客員研究員などを歴任。
内閣総理大臣賞・オープンイノベーション大賞

◆タイトル 22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる
発行2022年7月15日 初版第1刷
著者:成田悠輔(なりた・ゆうすけ)
発行所:SBクリエイティブ株式会社
ページ数:255P
定価:900円(税別)

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本書は、 Amazon Audibleの対象品となっています。Audebule版 『22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる』

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本書のあらすじ

<本の目次とポイント>
A. はじめに断言したいこと
B. 要約
C. はじめに言い訳しておきたいこと

第1章:故障
▶︎ Point:今世紀に入ってからの20年強の経済を見ると、民主主義的な国ほど、経済成長が低迷、加速する劣化と連動して、民主国家の経済も閉鎖的で近視眼的になってきている

第2章:闘争
▶︎ Point:民主主義と愚直に向き合い、調整や改良によって呪いを解こうとする営みとして、ガバメント・ガバナンス(政府の統治)案に加え、選挙制度の再デザインの提案などもある

第3章:逃走
▶︎ Point:タックス・ヘイブンへの資産隠しと同様に、政治的デモクラシー・ヘイブンもありえるのではないか?

第4章:構想
▶︎ Point:「無意識データ民主主義」とは?無数の民意データ源から意思決定を行うのはアルゴリズム(編集注:問題を解決するための手順をコンピューターのプログラムとして実行可能な計算手続きにしたもの。検索エンジンからおすすめ表示までのウェブ上のあらゆる場所で動いている。)である。

おわりに: 異常を普通に

本書のデメリット:
・現状の政治・経済に何の問題点もないと感じている人には、向いてないかもしれない。

本書のメリット:
・政治・経済について、冷静に今の世の中で起きている現象を俯瞰してみることができる。

『民主主義の失われた20年 』

■故障:民主主義が失敗する原因は?


▶︎ネットやSNSの浸透とともに進んだ民主主義の「劣化」


▶︎劣化の象徴は、ヘイトスピーチやポピュリズム的政治言動、政治的イデオロギーの分断(二極化)。


▶︎民主国家の経済も閉鎖的で近視眼的になってきている(自国第一主義となり貿易が滞っている)。


▶︎コロナ禍でも民主国家ほど、初期封じ込め政策を取り損ねている


▶︎ウェブ・ソフトウェアビジネスの成長やウェブ上の情報拡散、金融危機、ウイルス感染などが民主主義を躓かせている。

22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる

”じぶんコンパス”チェックポイント

「若者よ、選挙に行こう!」というスローガンの意味がなくなりつつある

▶︎全有権者に占める30歳未満の有権者の割合:13.1%、2021年衆議院選挙における全投票者に占める30歳未満の割合:8.6%

▶︎20〜30代の自民党支持者率は、60〜70代よりもむしろ高い

・これでは、たとえ若者が選挙に行き、政治参加したとしても、選挙の結果も変わらないし、政治家にプレッシャーを与えることも出来ない


■経済成長の低迷

▶︎2001年〜2019年の平均GDPの成長率を見てみると、民主主義の度合いが高い国ほど成長が低迷している

・確かに2000年以降に猛威を振るって成長していた国は、中国を代表する民主主義国ではない国ですよね

・日本の平均賃金は30年間で18万円しか伸びていない・・・。(ちなみに米国・韓国の伸びは約200万円)


■SNSが民主主義を破壊

▶︎2000年ごろ、IT革命が起き、SNSが広く普及し始めた。政治家もパフォーマンス重視の人が当選するようになってきた

・米国で言えば、トランプ大統領がその代表で、日本で言うと、小泉元総理から始まった気がしますね

・日本でも、やたら陰謀論を主張する人たちも増えて来てい

・正しい情報を選択することも、非常に難しくなってきているように感じ

・もう政治・経済と各種メディアとの関係は切り離せない状況になっている

『選挙制度の再デザインの提案 』

■闘争:民主主義の調整や改良は可能か?


▶︎政治家の直面するインセンティブを改造する「ガバメント・ガバナンス(政府の統治)


▶︎選挙制度の再デザインの提案


オンライン投票


アプリ投票


・世代間格差を乗り越えるための政治家や有権者への任期や定年


・投票者が後どれくらい長く生きそうかで票を重みづける余命投票


・無視されがちなマイノリティ・少数派の声を汲み取る企て


・政治家の男女別定数


・政党や政治家ではなく政策論点ごとに投票を行って自分にとって大事な論点に多くの票を割り振ることを許す液体民主主義

22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる

”じぶんコンパス”チェックポイント

■選挙では民意を反映できない

▶︎「安全保障」「経済的」「税金」「コロナ」「子育て」「物価」「LGDP」など議論すべきテーマが多すぎて、一つの政党に投票するというやり方が適していない

・確かに、安全保障では〇〇党だが、子育ては□□党など、なかなか選びにくいのが実情ですよね

・また、残念ながら守れもしないマニフェストを掲げる傾向も強い気がする


■民主主義との闘争

▶︎政治家への成果報酬制度や未来の成果指標に応じての政治家引退後成果報酬年金の導入(シンガポールでは一部導入済)

▶︎選挙制度の新しい提案(オンライン投票やアプリ投票など)

・現役の政治家が自分に不利なこれらの制度を導入するかと言えば、ほぼ無理でしょうね

・一方、我々国民も自分にマイナスとなる選択はしたがらないですし、目先の利益に傾きがち

再び、日本繁栄のための新たな時代を作っていくには、次世代の子どもたちの教育が何よりも大切です。
「考える力」のある子どもを育てていくには以下のひろゆき氏の子育て本(僕が親ならこう育てるね)がおすすめです。

『新国家群による独自の政治制度 』

■逃走:民主主義から逃走してしまう?

▶︎タックス・ヘイブンへの資産家隠しなど、国家からの逃走は一部ではすでに日常である。


▶︎今や民主主義も、失敗に次ぐ失敗を市民に課す政治的税にも見える、だとすれば、政治的デモクラシー・ヘイブンもありえるのではないか?


▶︎どの国も支配していない地球最後のフロンティア・公海の特性を逆手に取って、公海を漂う新国家群を作ろうという企てがある。


▶︎21世紀後半、資産家たちは海上・海底・上空・宇宙・メタバースなどに消え、民主主義という失敗装置から解き放たれた「成功者の成功者による成功者の国家」を作り上げてしまうかもしれない。


▶︎選挙や民主主義は、情弱な貧者の国のみに残る。


▶︎フランス革命、ロシア革命に次ぐ21世紀の政治経済革命の大本命だろう。

22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる

”じぶんコンパス”チェックポイント

■経済的視点からのタックス・ヘイブンと同様に、政治的視点からデモクラシー・ヘイブンを考えている人たちが出て来た

▶︎どこの国にも属さない考え方の台頭

・一部の成功者はそんなことまで考え始めているようですね(一部の成功者)

・一方、一般庶民には、そんな選択は出来ません

・PayPalを生み出した起業家のピーター・ティールが投資している公海に建設中の海上国家もその一つのようです。宇宙を目指す、米国のイーロン・マスク氏や日本の堀江氏などの考え方も、その一つなのかもしれないですね

『無意識データ民主主義の構想 』

■構想:今日の政界環境を踏まえた民主主義の再発明

▶︎無意識データ民主主義の構想

インターネットや監視カメラが捉える会議や街中・家の中での言葉、表情やリアクション、心拍数や安眠度合い・・・選挙に限らない無数のデータ源から人々の自然で本音な意見や価値観、民意が染み出している。「あの政策はいい」「うわぁ嫌いだ・・・」といった声や表情からなる民意データ)


▶︎無数の民意データ源から意思決定を行うのはアルゴリズム(編集注:問題を解決するための手順をコンピュータのプログラムとして実行可能な計算手続きにしたもの。検索エンジンからおすすめ表示までウェブ上のあらゆる場所で動いている)である。


▶︎このアルゴリズムのデザインは、人々の民意データに加え、GDP・失業率・学力達成度・健康寿命・ウェルビーイングといった成果指標データを組み合わせた目的関数を最適化するように作られる。


▶︎無意識民主主義 =

❶エビデンスに基づく目的発見 + ❷エビデンスに基づく政策立案


▶︎民主主義は人間が手動で投票所に赴いて意識的に実行するものではなく、自動で無意識的に実行されるものになっていく。


▶︎無意識民主主義は大衆の民意による意思決定(選挙民主主義)、少数のエリート選民による意思決定(知的専制主義)、そして情報・ダータによる意思決定(客観的最適化)の融合。


▶︎周縁から繁りはじめた無意識民主主義という雑草が、既得権益、中間組織、古い慣習の肥大化で身動きが取れなくなっている今の民主主義を枯らし、22世紀の民主主義に向けた土壌をこやす

22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる

”じぶんコンパス”チェックポイント

■民主主義の再発明・・・今までの民主主義を一度壊して全く新しい民主主義を作ること

■無意識データ民主主義の提案・・・民衆の「無意識」の部分からデータを集めて、それを政治に反映させる。つまり、選挙ではなく、日々集まってくる民衆のデータによって、政治の方向を決める

・様々な人の日々のデータが集積できるとするならば、公平な政治運営が出来るのかもしれないですね。ただ、今の技術で、そこまで出来るのかどうかは、まだ課題がある気がしますが

・選挙に頼らず、民意を反映させていくには、こんな方法が最善策なのかもしれません

感想まとめ『22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる』

ぼく

本のタイトルである「政治家はネコになる」を見たとき、一体どんな話なんだろうと思ったが、読み進めて行くうちに、その根拠を理解することが出来た。難しい内容ですが、説明が明快でとても読みやすく、理解しやすいと感じました。

■若者が選挙に行っても意味はない、民主主義は弱者のための仕組み
▶︎ Point:今世紀に入ってからの20年強の経済を見ると、民主主義的な国ほど、経済成長が低迷

■民主主義はオワコン化している、SNSが民主主義を壊した
▶︎ Point:ネットやSNSの浸透とともに、「ヘイトスピーチ」や「ポピュリズム的政治言動」、「政治的イデオロギーの分断(二極化)」により劣化してきている

■選挙では民意を反映できない、闘争する
▶︎ Point:民主主義と愚直に向き合い、調整や改良によって呪いを解こうとする営みだが、現職政治家が改革をするとは思えない。

■民主主義から逃走する
▶︎ Point:タックス・ヘイブンへの資産隠しと同様に、政治的デモクラシー・ヘイブンもあり?でも逃走では民主主義に内在する問題解決はしない。

■民主主義の再発明
▶︎ Point:「無意識データ民主主義」の提案、この構想はSF(サイエンス・フィクション)ではない。正確な予測に限られる点で構想というより予測である。

著者からの一言

ほどんどの読者には馴染みがないだろうけれど、学術論文にはだいたい要約・要旨と呼ばれるものが付いてくる。「要は何を主張したり発見したり証明したりした論文なのか」を短くまとめたもの、つまりアンチョコやカンニングペーパーである。

とはいえ、要約はしょせん要約でしかない。この要約だけでは情報の密度が高すぎ、論理の展開が速すぎ、根拠がよくわからない断言が多すぎる。読者は置いてけぼりで「・・・・?」という感じかもしれない。根拠や背景、詳細を与えるのが本体の役割になる。

「日本の将来、自分の子どもの未来に不安を感じる人」には、必見の書です。ぜひ、本体の役割である新提案の根拠を読んでみてください!

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この記事を書いた人

【人生の歩き方を探している方へ】子供にも学ばせたくなるcontentsとして、『人生の歩き方』をテーマに、「子育て」「心の余裕」「お金の余裕」「夢をかなえる」など有益情報を発信中。
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